【 あなたがたは地の塩である 】（マタイによる福音書５章13節）

私が通っていた中学高校の「学院聖句」が、

「あなたがたは地の塩である。あなたがたは世の光である。」

という、マタイ５章13〜16節からとられた言葉でした。

この日本にたくさんあるキリスト教主義の学校（ミッションスクール）のうち、

かなりの学校がこの聖書の箇所を「学院聖句」としているのではないでしょうか。

このキリストの言葉は、若い人たちに贈るのにぴったりだからです。

だから私も、ルーテル幼稚園の子どもたちにこの言葉を贈りたいのです。

「塩」が象徴する役割は、いくつか挙げられるでしょう。

まずはお料理に欠かせない調味料としての「お塩」。

ほんのひとつまみの「お塩」があるだけで、料理は味わい深く、美味しくなります。

防腐剤としての「お塩」もあります。

「塩」が加わることで、食品は長い間保存が可能になります。

「塩」は地球上に存在する多くの生物の生命維持のために、

必要不可欠な成分でもあります。

キリスト教では、神様がこの私たちの命を造られたと教えます。

どの人も必要とされて生まれてくるのだと教えるのです。

誰一人欠けても、この世界は「美味しく」なりません。

この世界を長持ちさせるためにも、私たち全員の存在が大切なのです。

私たちは、生育環境がどうであれ、全員が「必要とされる存在」なのです。

この世界をつまらなくするのではなく、この世界を美味しくするために、

子どもたちにこのことを説き続けていきたいと思います。

卒園だより

牧師　田島靖則