卒園だより・園長【大好きな人たちと…】
「大好きな人たちと…」
3月はそれぞれの学年の総仕上げの時です。
子どもたちみんな
「もうすぐ1年生(にじぐみさん、そらぐみさん、のゆりぐみさん)になるんだね。」
と、たくさんの期待といくばくかの不安を持って過ごしていました。
先日あとわずかで卒園していく年長さんが、
卒園式に歌う「ありがとう こころをこめて」を口ずさみながら、
「なんだか涙が出そうになっちゃった。」と言っているのを聞きました。
年長さんは人生の半分以上をこの幼稚園で過ごしたことになります。
楽しい毎日は子どもたちの心にたくさんの思い出を残したことでしょう。
そんな年長さんが幼稚園で何が楽しかったかお話してくれました。
ドッジボール大会、合宿、遠足など大きな行事を挙げる子どもたちの中で、
「あたしは幼稚園で毎日毎日みんなと遊んだことが楽しかった!あ〜、楽しかったなぁ…」
と言うのを聞いて、グッと胸に迫ってくるものがありました。
私たちが保育の中で一番大切と考えている、
「毎日の積み重ね」が確かめられた思いでした。
特別な行事を行うことは、いつもと違う経験をすることで大切です。
けれど毎日幼稚園に来て、同じ場所で同じ友だちと会えること、
必ず遊びが保証されていること、だから「昨日の続き」ができること、
その日常の中で一緒に遊びを広げたり、
困った時にはぶつかり合いながらも解決していくことこそ、
子どもたちが一歩一歩成長していく糧になっていくと私たちは考えています。
遊び込むことにより、互いを認め合い、
自分を肯定し、生きる自信につながっていくのです。
この幼稚園で培ったことは、一人一人がこれから生きていく人生の土台となっていきます。
巣立っていく子どもたちも、
4月から新しい学年に進級する子どもたちにも等しく与えられている友だちの恵み。
そのことに感謝しながら、
これからも輝く毎日を大好きな人たちと共に歩んでいってほしいと願っています。
卒園だより
園長 髙瀬眞理子